多くの参加者は、ガンホー・オンライン・エンターテイメント森下一喜社長によるAOGC2006東京の基調講演が、現在のオンラインゲーム業界を総括するものになると考えていたに違いない。 しかし、実際の講演の内容は、オンライゲーム業界を代表するというよりも、ガンホーがいかに他の企業とは違うか認識させるものであった。 講演を聴いていると、しばしばガンホーがオンラインゲーム企業であることを忘れてしまいそうな感覚と言えば判るだろう。その内容は、まるで大手ポータルサイトやコミュティサイトのプレゼンテーションを聞いているようであった。 講演はブロードバンドの急激な拡大やネット広告、Eコマースの急成長から始まり、コンテンツとメディアがブロードバンドの中で結びついたパラダイムチェンジが起こっていると結ぶ。 そのなかでガンホーは、オンラインゲームコミュニティを足掛かりに、総合コミミュニティメント(コミュニティとエンターテイメントを合わせた同社の造語)を目指し、最終的には消費者の滞在時間№1のブロードバンドメディアになるという。 同社が総合コミュテインメントと呼ぶサービスの中には、音楽や映像、アニメの配信から、様々な商品を売るイーコマース機能までが含まれている。 ここで確かなのは、ガンホー・オンラインが他のオンラインゲーム専業企業とも、ゲームパッケージ中心の企業とも違っていることだ。ガンホーが目指しているのは、オンラインゲームを通じた総合コミュニティなのだ。 そして、現在、その道を進むゲーム会社はほかにない。これが、ガンホーと他社との根本的な違いである。 しかし、コミュニティサイト分野は、既にヤフーやミクシイなど多数の企業が存在し大激戦となっている。この分野に新たにガンホーが参入して、勝ち目はあるのだろうか? 今回講演した森下社長は、これからネット世界ではサイトアクセス数よりもサイト滞留時間こそが重要になるという。どうやら、勝負の鍵はここにありそうだ。なぜなら、サイトの滞留時間では、ガンホーの行っているMMORPGほど長いサイトは、他に見当たらないからだ。 もし、サイトの滞留時間が長ければ、そこから同社がいうコンテンツ配信やEコマースが、オンラインゲームと結びつき、ゲームを超えたビジネスが生まれる余地もあるわけだ。 しかし、参加者の滞留時間が長い一方で、そうしたMMORPGの独特で濃密なコミュニティが、一般的なネット利用者のゲーム参加の敷居を高くしているのも事実である。 ガンホーの描く夢が実現するのか、しないのかは今の時点では全く判らない。確かなのは、ガンホーは現在オンラインゲーム有数のネットコミュニティという財産を所有しており、成長への強い意志が存在することである。AOGC2006東京 基調講演「BB時代のゲーム産業革命における成長戦略」2月9日 東京・日本教育会館ガンホー・オンライン・エンターテイメント㈱代表取締役 森下一喜/AOGC(アジアオンラインゲームカンファレンス)2006東京 /ガンホー・オンライン・エンターテイメント
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