アニメ制作会社の値段はいくら?その1(12/23) | アニメ!アニメ!

アニメ制作会社の値段はいくら?その1(12/23)

レビュー そのほか

 21日にアニメ制作会社としては数少ない株式公開を果たしたプロダクション I.Gの上場と株価の高騰は印象深い出来事であった。しかし、この中で特に印象深かったのは公開後に時価総額が急速に膨らんだことである。
 これまでは、中小企業の集まりのように考えられていたアニメ制作会社への市場での評価を感じる一方で、アニメ制作会社の企業価値を考えさせる出来事である。つまり、制作会社の企業価値は一体、いくらかということである。

 平成15年9月の第三者割当増資の発行額1株45万円から算出するプロダクションI.Gの時価総額は、上場前の56億2500万円から、22日の終値で、244億円に膨れ上がっている。
 非常に大きな数字ではあるけれど、これは特別な数字ではなく、同じくアニメ制作会社で株式公開をしている東映アニメーションの時価総額は12月22日の終値で計算して599億円、トムスエンタテイメント(TMS)が375億円、GDHは253億円である。
   
 アニメ制作会社の企業価値を計るには、株式時価総額でない別の指標もある。それは、実際に会社が売買された際の金額である。近年、アニメ制作会社のM&Aが進んでいることもあり、実際に買収されたアニメ制作会社の取引価格が世間に公表されている例は少なくない。
 そうした例からは、昨年2月にインデックスに買収されたマッドハウス、本年、タカラに買収された竜の子プロダクション、ウェッジHDに買収されたラディクスなどの数字が参考になる。
 この買収金額を見ると下記のようになる。

マッドハウス 6億円 (株式66.66%) 企業価値9億円
竜の子プロダクション 10数億円 (株式88%) 企業価値20億円弱
ラディクス 3億円強 (株式100%) 企業価値3億円
エイケン 3億4800万円 (株式70%) 企業価値約5億円

 この金額を先の上場4企業の時価総額と較べると、多くの人が驚く違いない。その金額にあまりにも大きな差があるからである。勿論、上場4企業は、売上高50億円から200億円規模のアニメ制作会社の中で大手と考えられる企業である。
 しかし、時価総額の開きほどまでには、会社規模に差はないはずだ。マッドハウスは、高品質なアニメ制作ではプロダクション I.GやGDHと並ぶ評価を得ている会社である。
 また、竜の子プロダクションは、プロダクション I.Gが昔I.Gタツノコを名乗っていたように、プロダクション I.Gの本家筋に当たる会社でもある。
 それでは、上場アニメ制作会社の価値は、不当に高く評価されているのだろうか。それとも買収企業が買収する会社を買い叩いたのだろうか。おそらく答えは両方ともNOであろう

/その2に続く
《animeanime》
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