高橋良輔監督が語る‐アニメーション演出とこれからの監督像‐:レポート | アニメ!アニメ!

高橋良輔監督が語る‐アニメーション演出とこれからの監督像‐:レポート

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 12月10日、WAOクリエイティブカレッジで『装甲騎兵ボトムズ』や『モリゾーとキッコロ』の監督として知られる高橋良輔監督が、アニメーション監督について語る講演会が開催された。

 高橋良輔監督は、虫プロの時代から現在までおよそ40年にわたり日本のテレビアニメに携わってきたアニメ界の大御所的な存在である。そして、今なお優れた作品を作り続けている。
 勿論、同じ世代で現役の監督がほかにいないわけではない。むしろ、宮崎駿や富野由悠季、出崎統といった豊かな才能がいまだ現役で優れた作品を作り続けている。

rtakahasi.png そうした監督達と高橋監督が異なるのは、自ら述べるようにアニメ界で関わった作品が意外に少ないことである。また、サラリーマンを経験したこともあるという監督の普通感覚が大きな特徴だろう。
 それは、一般に強烈なキャラクターの監督が多いアニメ監督の中で高橋良輔監督の穏やかな人柄にも現れているかもしれない。それにも関わらず、高橋監督の作品はほかのどこにもない極めて個性的な作品として現れて来ることに驚かされる。

 講演を聴いていて感じたのは、こうした高橋監督の普通な感覚や対人関係こそが「高橋良輔の世界」の源だということである。高橋監督は自分の特徴は作品のグランドデザインの作成、そして対人関係の中で作品を作り上げるとことだと語った。
 多くの監督がそれぞれの方法論を持ち、それが異なった個性となり、多彩な作品が生まれる。画一的でない日本アニメの強さは、こんなところにも理由があるのだろう。それは、講演の中で高橋監督が述べた宮崎駿監督と富野由悠季監督の評にも言える。
 高橋監督によれば宮崎監督はアニメーターの達人、絵を巧みに扱えることが強みであり、富野監督は映像の感覚と言葉の人で、絵コンテをかくことが武器であるという。おそらく、そこに宮崎アニメと富野アニメといった全く異なったアニメ世界の源泉があるに違いない。

 それでは、そうした様々なタイプが存在するアニメーションの監督になるにはどうすればいいのだろうか。高橋監督の答えは明白であった。本当に才能がある人はどこからでも出て来ることが可能だというのだ。
 それでも、実際には大手のアニメ制作会社に入社し、アピールすることが現実的な方法であると指摘する。たとえ会社で自分の意にそぐわない配属になっても、常に自分がやりたいことをアピールし続けることで道は開けると言う。
 結局、アニメ監督になる方法は、アニメ監督になりたいという情熱と自分が持つ個性とその強みの見極めに行き着くのだろう。

/WAOクリエイティブカレッジ 
/装甲騎兵ボトムズWEB 
《animeanime》
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