中国日本大使館ホームページの記事によれば、中国文化省文化産業局の幹部が11月1日まで中国の成都で開催された中韓日文化産業フォーラムにおいて、アニメ分野の専門家の人材交流を中心とした協力を進める方針を表明した。 中韓日文化産業フォーラムは今年で3回目を迎えるが、このフォーラムの中で3カ国は文化産業の面で強い相互補完性があることが明らかになったという。こうした状況を踏まえて、中国で不足するアニメ専門家の人材不足を解消するために日韓両国と人材交流の強化を進めたいとしている。 しかし、驚かされるのは中国のアニメ産業の潜在的な大きさである。記事によれば、中国のアニメ専門分野で必要とされている人材は15万人だという。しかも、現状でアニメ専攻の学科を設けている大学は100校以上、学生数は7000人余りという規模である。 この必要とされる15万人の人材が中国特有の多少拡張されたものであるとしても、この数は世界最大の商業アニメーション生産国の日本のアニメ関連の就業人口5万4千人(2001年)の3倍になる。現在、中国の実際のアニメ関連従事者は1万人で、そのギャップは14万人になる。 膨大な数からなる中国の放送局で放映される中国独自のアニメ制作のレベルはまだまだ低いと言われるが、この需要と供給に強大な格差が問題の中心と言っていいだろう。こうした供給の不足から、コンテンツとしての日本アニメ作品は放送局から求められている。 しかし、中国政府には海外のアニメの影響力拡大を抑えたい方針があり、需要と供給のギャップを解消できずに放送局は悩んでいる。こうしたことがまた中国政府がアニメの人材育成に力を入れる理由ともなっている。/中華人民共和国駐日本国大使館HP 中国大使館の記事 /中国、アニメで日韓との協力強化 成都で文化産業フォーラム
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