クリエイターのためのゲリラマーケティングの薦め:レポート | アニメ!アニメ!

クリエイターのためのゲリラマーケティングの薦め:レポート

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クリエイターのためのゲリラマーケティングの薦め
森祐治氏(/株式会社シンク 代表取締役CEO)
田中辰雄氏(/慶応大学経済学部助教授)
小林弘人氏(/株式会社インフォバーン 代表取締役会長)
竹内宏彰氏(/株式会社コミックス・ウェーブ 代表取締役プロデューサー)

 10月19日、東京コンテンツマーケットの中で行なわれた『クリエイターのためのゲリラマーケティングの薦め』のシンポジウムは、個性的なゲストの各氏が集まり熱気の溢れるものになった。ただ、個々の講演者の話題が個別のテーマに集中してしまい、豊富な内容が十分消化しきれないという若干の不満は残った。3人の講演者のテーマはそれぞれが、独立した講演に十分な内容を持っていたからである。

 田中氏のテーマは、インターネットにおける違法なP2P音楽配信が商業販売に与える影響について、違法配信が必ずしもCD販売を減らせないというものであった。
 また、インフォバーンの小林氏は自らの経験の中からブログやポッドキャストの可能性を指摘した。そうした新しい技術を利用することで新市場を作り出し、ゲリラ的なマーケティングに可能性があるというわけだ。

anime.JPGアニメビジネスということで今回最も注目されたのは、『ほしのこえ』や『アニマトリクス』、『雲の向こう、約束の場所』でネット発の草の根マーケティングに大きな実績を持つコミック・ウェーブ社長の竹内氏の講演である。竹内氏は既存流通を利用した宣伝は、大資本や既にブランド力の確立された作品に強みがあると指摘する。だからこそ、そうでない作品には、既存と違う流通や売り出し方法、ゲリラ的な売出しが必要になるという。
 竹内氏は例として、『アニマトリクス』の発表の場に米国の最先端のマニアが集まるコミコンで制作発表を行なった効果や、『ほしのこえ』ではあえて当時は少数のユーザーしか存在しなかったブロードバンドで予告編を公開した経験を挙げた。いずれもファンの心理や社会的な話題性を仕掛ける効果的な方法であるというわけである。
 そのうえで、竹内氏はゲリラ的なマーケティングに必要なものとして大企業が導入に及び腰になる技術革新をいち早く利用しろ、市場形態の変化を把握しろ、マーケットメイクの意義(誰に、何を、どのように売るのか)といったものを挙げた。最後のメッセージは、主にクリエイターに向けてのメッセージではあったが、こうしたメッセージはクリエイターだけでなくプロデューサーや企画、マーケティングといったコンテンツビジネスに関わる全ての人にとって共通する課題であると言ってよいだろう。

/東京コンテンツマーケット 
《animeanime》
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