仏の映像展示会 日本スタイルのアニメが増える(10/3) | アニメ!アニメ!

仏の映像展示会 日本スタイルのアニメが増える(10/3)

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 10月17日から21日までフランスのカンヌで開かれるMIPCOMは世界で最も重要なテレビ番組作品の見本市として知られている。ファンイベントではないので業界関係者しか参加しないが、昨年の参加人数は1万人以上、世界95国以上から約3500企業、3200人を越えるバイヤーが集まった。
 テレビ番組のマーケットということで、当然子供番組、そしてアニメ、カートゥーン、アニメーションといった作品も主要な商品である。このためMIPCOMでは子供番組市場の重要性を念頭に置いて、mipcom juniorという特別の市場を設けている。

 ところがこのmipcom juniorにちょっとした異変が起きている。それはこれまでの伝統的なカートゥーンに加えて、今回、日本スタイルのアニメーションが強力に売り出されそうな気配なのだ。
 例えば、日本アニメから強い影響を受けたとされる『トータリースパイズ』を制作したマラソン社が今回売り出す新作『チーム・ギャラクシー』である。この作品の広告は既に多くの媒体に出ているが、大きな目、平面的な作画など『トータリースパイズ』以上に日本アニメの影響を喚起させる。
 さらにスタジオBプロダクションの『CLASS of TITANS』やXilamとZINKIAによる『シュルケン・スクール』、Daragaud-Marinaによる『Valerian&Laurelline』といった作品がある。『シュルケン・スクール』はスタイルだけでなく作品の舞台設定が日本風であるし、『Valerian&Laurelline』は日本の深夜アニメのような洗練されたキャラクターデザインである。

 これらの作品はMIPCOMの開催がフランスであるためヨーロッパの作品が中心だが、日本スタイルのアニメはその他の国でも広がっている。例えば、日本でも公開された韓国の劇場アニメ『ワンダフルデイズ』は、そうと指摘されなければ日本アニメと区別がつかないだろう。また、アメリカでは『ティーンタイタンズ』や『Hihi!Puffy AmiYumi』といった日本アニメスタイルのアニメが増えており人気も高い。
 こうした日本スタイルのアニメが実際に海外で日本アニメ以上にヒットするのだろうか。そこには日本企業にとって厳しい現実がある。少なくともアジア以外の欧米市場では、日本作品以上に人気になる可能性が高く、実際これまでのところそうなっている。
 今年の春の東京国際アニメフェアで開かれたフォーラムでは、米国の関係者は「日本アニメと日本スタイルのアニメとどちらがアメリカで受けるのか」という質問に対して、日本スタイルのアメリカの作品だと断言していた。

 では、日本企業はそれにどう対抗すればいいのか。その答えが、現在増えつつある日米共同制作である。これは、これまであった米国の企画を元に日本が下請け的に作業をこなすのものではない。例えば、プロダクションIGとカートゥーンネットワークが製作している『IGPX』や、角川とADVが製作する『強殖装甲ガイバー』といった作品である。日本に制作の体制も持ちながら、米国のニーズも取り込みたいと言うものだ。
 勿論、海外のニーズを取り入れることで、日本アニメのよさを失う危険性も高いのでかなりの注意が必要である。しかし、事実上『アニメ』という製品の世界市場を日本企業が独占していた状況は、現在大きな転機にある。日本の各企業もこうした状況の把握が必要されていることは間違いない。

/MIPCOM(日本語)
/mipcom junior(日本語)

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