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アニメキャラクターゲームの力

 アニメのキャラクターを利用したゲームソフトが、東京ゲームショウで一段と目につくようになった。例えば、バンダイは『ガンダム』から『ドラゴンボール』、『ケロロ軍曹』、『ふたりはプリキュア』といった人気アニメのタイトルを大量に並べ、その豊富なキャラクター

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 アニメのキャラクターを利用したゲームソフトが、東京ゲームショウで一段と目につくようになった。例えば、バンダイは『ガンダム』から『ドラゴンボール』、『ケロロ軍曹』、『ふたりはプリキュア』といった人気アニメのタイトルを大量に並べ、その豊富なキャラクターを誇っていた。また、トミーの『NARUTO』、セガの『BLEACH』といったようにアニメの作品タイトルを一押しに持って来る会社も少なくなかった。現在のこのアニメ作品の盛況ぶりはなぜなのだろうか。

NARUTO2.JPG アニメ作品からのゲームは、かつてはゲーム機オリジナルのゲーム、特にロールプレイングゲームより一段低いものに見られていたように思える。昔は、アニメのゲームと言えば作品のあらすじを辿るだけとか、格闘ゲームキャラクターがアニメのキャラクターに置き換わっただけで、面白さは今ひとつというものも多かった。
 しかし、今ではゲームのためのオリジナルの設定や物語、アニメと並行する別のキャラクターを作り出すことは普通である。あらゆる面でクオリティーが高くなっている。ゲームソフトの発売に占められるアニメキャラクター関連のタイトル数は増えており、何よりも売れている。
 
 こうしたアニメキャラクターから派生するゲームソフトのヒットの裏には、もちろんアニメ作品との人気の連動がある。それ以上にゲームに対する敷居の低さもある。コンピューターゲームにはマニア向け、難しい、時間がかかりすぎるといったイメージが少なからずある。それに対して、キャラクターに馴染みがあるアニメタイトルは初心者が入って行き易いのゲームなのだ。
 今後、ゲーム会社がより幅広い人達をゲームファンに取り込もうとすれば、キャラクターゲームの可能性は見逃せない。特にNintendo DSやPSPといった比較的低年齢向けで大衆向けのハード機について言えるだろう。そうしたゲームを利用して、ファンをもっと難しいゲームに引きあげて行く戦略は成り立つだろう。

 また、こうした戦略は海外市場でも成り立つのでないだろうか。現在、日本のゲームソフト会社が得意とするゲームはロールプレイングゲームと格闘ゲームの2分野である。
 しかし、その一方でクオリティーが高いがために、ゲームを新しく初めたい人達の参入を阻んでいる。海外の多くの国で大衆に人気があるのは、スポーツゲームや大ヒットしたアニメーションやVFX映画のゲーム展開である。そうした中で、海外でも人気の高い日本アニメは、これまで違ったファンを日本のゲームに引きつけるキラーコンテンツになる可能性を持っている。
 今回の東京ゲームショウ2005で目にした中でも、日本以上に海外で売れそうな作品が多数出展されていた。一番はトミーが力を入れている『NARUTO』である。また、『NARUTO』や『鋼の錬金術師』などに続いて、海外でブームの兆しが見える『BLEACH』も今後の期待される作品であろう。『攻殻機動隊』もマニア層に人気がある作品である。今後のアニメキャラクターによる国内外のゲーム展開は目が離せないだろう。

BLEACH~放たれし野望~.JPG
テレビ放映はまだされていないが、アメリカでヒットの兆しが見える『BLEACH』のPSPゲーム『BLEACH~放たれし野望~』

/東京ゲームショウ2005
《animeanime》
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