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アニメ映画 夏休みの戦い

 いよいよ夏休みが始まる。夏休みと伴に、子供や学生を狙った劇場アニメが公開される。最も注目は、TVシリーズで大ブームを巻き起こした『鋼の錬金術師』の劇場版映画『シャンバラを往く者』。『ハガレン』は、他のアニメ映画より比較的高い年齢層を狙った作品だからだ

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 いよいよ夏休みが始まる。夏休みと伴に、子供や学生を狙った劇場アニメが公開される。最も注目は、TVシリーズで大ブームを巻き起こした『鋼の錬金術師』の劇場版映画『シャンバラを往く者』。『ハガレン』は、他のアニメ映画より比較的高い年齢層を狙った作品だからだ。昨年公開された『イノセンス』、『スチームボーイ』といった高い年齢層を狙った劇場アニメはDVD市場では健闘しているが、劇場公開では事前の予想より苦戦した。『ハガレン』がそうしたマーケットでどれだけ実績を残せるかは、今後のアニメ映画の市場動向に大きな影響を与えそうだ。
 特に、5月に同じ市場を狙った『機動戦士Zガンダム‐星を継ぐ者-』が予想以上に健闘しただけに、ハイティーン以上のアニメ市場の存在を確かにしたいところだ。既に7月の初めの段階で『シャンバラを往く者』の前売り券は12万枚を越えており、かなり健闘が期待される。
 同様に8月20日からと少し遅めの公開になるが、CLAMP原作、NHKにて放映中の『ツバサクロニクル』の劇場展開である『ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君』と『XXXHOLiC 真夏ノ夜ノ夢』の2本立ても女性市場を意識した劇場アニメとしてその動向が気になる存在である。こちらは、上映館数は70館足らずとあまり多くない。

 そうはいっても、やはり劇場アニメのマーケットの中心は児童向けの映画である。人気アニメの『ポケットモンスター』は、今回で8作目になる『ミュウと波導の勇者』が16日から公開される。一時人気が落着いていた『ポケットモンスター』は2003年からのキャラクターブランドの立て直しに成功している。2002年は興行20億円台に落ち込んだ興収も2004年には43億円と回復しており今回も同程度を狙いたいところだろう。
 『ポケモン』よりさらにターゲットになる年齢層の低い『アンパンマン』は親に連れられて映画に行く子供達が主流。ポケモンよりも公開劇場数が少ないため大ヒットは望めないが、人気の安定したキャラクターだけにこちらも安定した成績を残しそうである。
 昨年、予想以上の健闘をした『NARUTO』の新作第2弾『大激突!幻の地底遺跡だってばよ』も、前回並みの13億円程度は狙いたいところだろう。『金色のガッシュベル』もシリーズ作品として安定した人気を誇る作品である。

 一方、アニメ以外のマンガ原作の実写映画では昨年相次いだ『キャシャーン』や『キュティーハニー』、『デビルマン』といった名作マンガ原作とは異なったユニークな作品が並んでいる。既に7月2日に公開になった『逆境ナイン』は、時代に逆行する超熱血ギャグマンガでカルトな人気を誇る島本和彦の代表作。ひたすら熱く、常識はずれのギャグが続く。7月第1週、2週は興行ランキングでも8位に入るなど健闘している。
 カルトな作品といえば『魁!!クロマティ高校 the MOVIE』も負けていない。実写化不可能と言われた不条理なギャグを見事に再現している。

 今年前半の劇場アニメでは『ふたりはプリキュア Max Heart』や『機動戦士Zガンダム‐星を継ぐ者-』といった予想を大きく超えるヒット作が生まれた。夏休み以降もこうした作品が現れるのかが注目される。
《animeanime》
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