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マンガビジネス!

 主にメディア関係の業界情報を扱っている雑誌『創』が、マンガビジネスの大きな特集を組んでいる。特集の内容は、マンガ出版の現状一般から海外進出、コミケの近況、アニメビジネス、さらには個別の作品を扱った記事まで幅が広い。現在のマンガビジネスのまとまった情

コラム・レビュー
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 主にメディア関係の業界情報を扱っている雑誌『創』が、マンガビジネスの大きな特集を組んでいる。特集の内容は、マンガ出版の現状一般から海外進出、コミケの近況、アニメビジネス、さらには個別の作品を扱った記事まで幅が広い。現在のマンガビジネスのまとまった情報としては、最も有用なものであろう。
 特に、日本マンガの海外進出を取り上げた『日本マンガの海外進出、欧米での定着の成否が鍵』は各国の状況を知る貴重な資料になりそうだ。また、『ドラえもん』の版権ビジネスの構造を扱った『大刷新!ドラえもんをめぐる版権ビジネス』は多くのメディアにまたがる複雑な版権ビジネスの構造を理解する助けになる。

 こうしたマンガビジネスの特集はアニメ、ゲームに較べて取り上げられる機会が少ないように感じる。また、アニメ情報誌やゲーム情報誌は多いが、マンガ情報誌という分野はあまりメジャーでない。マンガ市場の規模は、アニメやゲームの市場より大きいにも関わらず産業として取り上げられることは少ないし、それを取り上げる専門のメディア媒体が存在しない。 また、経済産業者の資料などでもアニメ、マンガ、ゲームと括られているが、その具体的な施策となると急にアニメやゲーム分野が中心となってくる。
 アニメ、マンガ、ゲームはそれぞれが非常に異なったビジネスモデルを持っている。そうした中で、マンガビジネスは出版社を中心にある種の完成したビジネスモデルを作り上げており、あまり問題意識を持って語られないのかもしれない。
 あるいは、マンガはあまりに身近過ぎてビジネスとして考え難いとも考えられる。アニメが子供向けとマニア向けに主要な市場を持ち、ゲームがマニア向けの市場が大きいのに対して、マンガは文字通り老若男女と広く一般に受け入れられている。そして、その日常性とその中に存在するマンガの深さと広がりのため、マンガに対する興味は文化や社会といった内面的なものに向かいがちなのだろう。

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