ディズニーランド50周年と日本のテーマパークの可能性 | アニメ!アニメ!

ディズニーランド50周年と日本のテーマパークの可能性

レビュー そのほか

 5月5日に米国カリフォルニア州のディズニーランドで、同パークの開園50周年記念イベントが行われた。キャラクタービジネスの本場とはいえ、その歴史の長さとそれを支えるミッキーマウスを初めとするキャラクターの息の長い人気には驚かされる。 
 この成功の秘密は何なのだろうか?それは、ユニバーサルスタジオとの違いで理解出来るのでないだろうか。つまり、ディズニーランドは新しいキャラクターを導入しつつもビジネスの基本は、ディイズニーがその創生期に生んだ数々のキャラクターにある。一方、ユニバーサルスタジオは同じ映像コンテンツであるがキャラクターというよりも映画そのものが主体となっている。そして、キャラクターに較べると映画は人気が拡散しており、それゆえアトラクションの頻繁な入れ替えが必要になっている。
 この違いは、日本のディズニーランドとUSJとの違いにも現れている。つまり、安定した人気を誇るキャラクターを中心とするディズニーランドに較べて、USJは『スパイダーマン』といった旬の人気作品をモチーフにしたアトラクションに重点が置かれている。USJが開園当初ほどの人気がなくなっているのは、一部のアトラクションの素材が時代遅れになっている可能性が高い。そうした意味で、大きな話題を呼んだ『鋼の錬金術師』のUSJのアトラクション採用は、旬の人気作品を導入する点でユニバーサルの方向性に合っていた。むしろ今後USJが東京ディズニーランドと差別化するには、そうした方向での差別化が合理的でないだろうか。

 それでは、キャラクタービジネスの重要性が叫ばれている現在の日本でこうしたキャラクター中心のテーマパークはビジネスとして成り立つのだろうか。キャラクター大国と言われる日本でも、意外とこうした施設は少ない。大型施設として作られ現在も続いているのは、東京多摩センターの『サンリオピュローランド』、松戸の『バンダイミュージアム』、三鷹の『ジブリ美術館』だけである。いずれもが、『キティ』、『ガンダム』、『宮崎アニメ』といった強力なブランドを持っているのが特徴である。しかし、テーマパーク型の施設は『サンリオピュローランド』だけと言ってよいであろう。

  本格的なテーマパークが難しいのは、投下する資本があまりにも大きく、リスクの高いビジネスであるからだ。幾ら人気があっても限られた作品と似たようなキャラクターで構成される単一の作家、プロダクションでこうしたディズニーランドのようなテーマパークを建設して恒常的に幅広い来客を集めるのはかなり難しいことが予測される。
 実際に、大規模テーマパークとして川崎市に建設を目指した手塚治虫のテーマパークの計画は途中で挫折した。その際に、キャラクター別のスポンサーを企業に募集したところ、一部の特定キャラクターにしかスポンサーがつかなかったという話も聞く。
 
 世代を超えた来客が何度もやって来るためには、幅広いキャラクターのラインナップが必要である。なおかつ、ディズニーのような息の長い複数のキャラクターを活用した安定経営が必要になるだろう。では、日本で息の長いキャラクターは何だろうか。例えば30年を超えてかつ人気を持っているキャラクターたちである。
 『ハローキティ』、『ガンダム』、『鉄腕アトム』、『仮面ライダー』、『ウルトラマン』、『ドラえもん』、『世界名作劇場』、『宮崎駿の初期の作品』などがすぐに思いつくところだ。しかし、ざっとあげたこうしたキャラクターを見ただけでも権利保有者がそれぞれ異なることが判る。
 もし、日本でディズニー型のテーマパークを展開しようとすれば、こうしたキャラクターの権利保有者の合従連合が不可欠ではないだろうか。例えば、東映グループ、バンダイグループ、日本アニメーション、サンリオといった連合が可能になれば、日本のみならず海外からも来客を呼べる有力な観光コンテンツになるはずである。
 交渉の難しさやそれにかかる費用を考えれば夢物語かもしれない。しかし、過去10年以上に亘って日本、世界で起こった世の中の変化を考えればこうした夢も全くの夢物語とは言えないだろう。

                     
/米国ディズニーランド 
《animeanime》
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