サザエさんと株価の微妙な関係 | アニメ!アニメ!

サザエさんと株価の微妙な関係

レビュー 書評

 大手調査会社の大和総研が、『サザエさんの視聴率と株式市場の不思議な連動性』と題した大変面白いレポートを公表している。このレポートは、正味1ページしかないのだが、なんと大真面目にサザエさんの平均視聴率と東証平均(TOPIX)との相関関係を調べているのだ。しかも、研究の発端が明るいはずの『サザエさん』が『サザエさん症候群』なんて不名誉な名称に使われているのが残念という理由から来ている!何しろ、“ところで、サザエさんが社会現象に繋がるのであれば、株式市場にも少なからず関係があるのでは?との考えが浮かぶ”とさらりと言ってのけているが、強引に論理を展開してしまう証券マンもびっくりの素晴らしい発想力である。
 結論から言ってしまうと、『サザエさん』の視聴率とTOPIXは比較的強い逆相関の関係があるそうだ。つまり、『サザエさん』の視聴率が上がれば株価は下がり、逆に視聴率が下がれば株価はあがることになる。
 詳しく説明すると、サザエさんの視聴率の26週間移動平均線(毎週過去の26週間の数字を平均してその平均値の推移をグラフ化したもの:説明するとややっこしいので/大和総研のレポートを見てください。)とTOPIXの26週間移動平均線が-0.86という強い逆相関関係にあるという。相関関係は1.0の時は全く同じ動き、―1.0の時は正反対の動きになり数字が小さくなるほど連動関係が薄れる。つまり、-0.86はほとんど正反対の動きをしていることを意味している。レポートによると連動性が高いと言われるニューヨーク株とTOPIXの相関係数が0.58であるとしているから、-0.86がいかに強い逆相関関係にあるかが理解出来る。
 なぜ、このように強い逆相関関係にあるかについてレポートは、景気が悪くなると外出せずに家にいる人(つまり家でサザエさんを観ている人)が多くなることと関連があるのでないかと結んでいる。

 ちなみに、このレポートを出しているが、研究所の中でもクオンツ分析の専門家であることも面白い。クオンツ分析は金融工学を駆使した定量分析が中心となり、経済の流れを大まかに語るストラテジストといった人達よりも、より厳密な数字の世界にいるように思える。そうした、定量分析の結果『サザエさん』の視聴率がTOPIXの株価と連動性があるというのは、なんとなく頼もしい。(^^)

/大和総研 
大和総研のレポート /サザエさんの視聴率と株式市場の不思議な連動性
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