2004年アニメトレンドの回顧 (2)

レビュー そのほか

コンテンツ系大学院

 2004年は、これまでになく行政がアニメーション産業の振興に乗り出した年であった。アニメやマンガ、ゲームなどこれまでサブカルチャーと考えられていた分野の産業としての可能性が注目された。行政によるコンテンツ産業振興の中でも、目立った施策のひとつが大学院を中心としたコンテンツ関連の人材育成教育であった。経済産業省は自ら育成プログラムの教材作りなどにも積極的に関わった。
 こうした中で東京大学大学院情報学環・学際情報学府におけるコンテンツ創造科学産学連携教育プログラムの設置は、東京大学というネームバリューの大きさとコンテンツビジネスに携わる現場の大物が教壇に立つことや競争倍率の高さ(約2.5倍)で特に注目を浴びた。このコースは主にビジネスプロデューサーの育成に力をいれるとしている。また、日本初の株式会社大学院であるデジタルハリウッド大学院も、コンテンツビジネスの総合的な人材育成を目標に募集を開始している。こちらは、テクノロジーとコンテンツの双方の理解がベースとなり、修了時にはデジタルコンテンツマネジメント修士が与えられる。
 クリーエーター育成の面では、多くの大学がメディアや漫画、アニメーションの人材育成を目的に新学部、学科の増設を打ち出した。とりわけ、東京芸術大学が音楽部、芸術学部に続く第3の学部として映像研究科を大学院に新設はすることは大きな出来事であった。文化の中でのアニメーションを含めた映像の重要性が益々大きくなっているようだ。今年、4月に開講する映画研究科では映画監督北野たけし氏などによる実践的な映画制作が教授される。東京藝術大学では、さらにアニメーション専攻と映像文化研究に主眼をおいたるメディア専攻の新設を予定している。
 今後も、コンテンツ関連の大学での学部、学科、研究科は増加する傾向にある。2004年を境に米国、ヨーロッパ、韓国に較べて遅れているといわれるコンテンツビジネス教育の基盤作りが今後も広がって行きそうである。

/東京大学大学院情報学環・学際情報学府 
/東京藝術大学大学院映像研究科 
/デジタルハリウッド大学院 
《animeanime》

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