ニューズウィークの日本ゲームビジネス特集

レビュー 書評

 2004年11月3日号のニューズウィーク日本語版はビジネス特集の中で「ゲーム王国ニッポンの落日」のタイトルで世界市場における日本のゲームソフト産業の衰退ぶりを伝えている。
 この記事の中で、ニューズウィークは1998年には米国のゲームソフト市場で市場占有率49%を誇っていた日本のゲームソフトが2004年には29%まで下落していることや、日本国内マーケットの縮小を取り上げて日本ゲームソフト産業の現状を説明している。また、かつて、日本のゲームが持っていた世界的な普遍性が失われているとし、現在、ゲームが成功する要素に文化的関連性、現実性、ライセンスを利用した展開の3つを上げ、日本企業はそのどれも持っていないと手厳しい。また、クリエーターの強過ぎる立場も原因としてあげている。

 日本のゲームソフト産業が本当に力を失ったのか、これから巻き返すのかは判らない。しかし、現在、日本のメディアが国際競争力のある産業としてアニメ、マンガ、ゲームなどのコンテンツ産業にしばしば言及するが、現時点では、ゲーム産業についてはかつてのような圧倒的な国際競争を強調するのは見当違いであろう。
 また、先にビッグビジネスになったゲームソフト産業の辿った道は、アニメ、マンガの将来にも示唆すべきことが多い。ゲームソフト産業が日本の得意とするハイエンド市場に特化することで、成長しつつあった大衆マーケットに乗り遅れたのだとすれば、日本アニメもまた得意とするべき分野はハイエンド市場である。ピクサーの『ファインディングニモ』やドリームワークスの『シュレック』の成功をみれば、アニメーションの大衆マーケットでは、依然米国企業が大きな力を握っていることが判る。そして、最も大きなビジネスチャンスが存在するのも大衆マーケットである。

ニューズウィークインタナショナル版の記事 /『Legend of Fall (伝説の落日)』雑誌で読むより、このインターナショナル版のほうが手厳しい内容です。
《animeanime》

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