ども、ロミです。皆さんが子供のころに漫画あるいはアニメに影響を受けてはじめたスポーツって何ですか?私はテニスです。
ドイツのプロテニスプレーヤー、シュテフィ・グラフは私の目には「お蝶夫人」に映りました…ただブラウン管の姿を応援していただけで、女王グラフが使っているラケットを譲り受けたわけでも何でもありませんが。(笑)
さて、そんなおそらく日本人なら誰でも一つや二つ影響を受けたことのある「スポーツもの」についてのご質問を今回紹介いたしましょう。
tomoaki1さんからの質問:
私は一応アニメ漫画といったサブカルチャーを楽しみつつ、日常ではスポーツなども満喫するタイプなのですが海外ではそういった両面を楽しむ風潮は少ないのでしょうか?
特にアメリカではキャプテン翼(これは中心的スポーツでないためしょうがないですが)やアジアでヒットしたスラムダンクなど日本の著名なスポーツアニメ、漫画などがほとんど注目されず発売途中で取りやめになるケースが多いです。
日本はマイナースポーツでも参加するわけでもなくかかわるわけでもない、実際には見ないようなスポーツの漫画でも興味があれば、また面白ければヒットする余地は十分にあり、評価される土台、売れる場合があると思います。
あちらではオタクなどはスポーツ漫画を見ないのでしょうか?またスポーツマンたちも見ないのでしょうか?
アメリカンコミック界でのスポーツ漫画の受け入れられ方、パイがなぜ小さいのかを教えていただけませんでしょうか。お願いいたします。
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そうですね、こちらの業界では「スポーツ物はアメリカではウケない」…というジンクスなようなものがあることは確かです。tomoaki1さんがおっしゃっているように、過去アメリカでスポーツが題材の作品で大成功したものはありません。
「Speed Racer(マッハGoGoGo)」がありますが、これは「モータースポーツ」というくくりで純粋な「スポーツもの」の定義からはずすことにします。
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| スラムダンク再び |
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そんな中、スポーツ漫画に関する興味深いニュースが今夏ありました。
2007年サンディエゴコミコンのパネルで、少年スポーツ漫画の金字塔「スラムダンク*」が2008年にVIZメディアから刊行される、と発表されたのです。〔*1〕
VIZメディアの告知
http://www.shonenjump.com/news/newsroom/dunk_sj.php
この告知では、北米版少年ジャンプに11月発売の12月号で第1話がプレビューとして掲載される、としています。
実はスラムダンクは過去、Raijin Comicsというところから5巻まで出版されていたのですが、途中でリリースが止まってしまっていたのです。
東映アニメーションで制作されたアニメも北米ではGeneonが配給会社となっていましたが、DVD1〜6巻までが発売された後、リリース中止となってしまいました。
「Slum Dank」アニメ版DVDリリース中止を報じるAnime News Networkの記事:
Toei DVDs Cancelled
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| アメリカのお家芸といえばアメフト |
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この他、アメリカで人気のあるスポーツといえばアメリカンフットボールですが、少年ジャンプで連載中のフットボール作品「アイシールド21」もアニメ版が今年アメリカ進出に動き出しました。
「アイシールド21」 米国進出計画始動 NFLとも連携
ケーブルチャンネル、カートゥーンネットワークのToonami Jetstreamサイトで今秋から配信予定。過去Jetstreamではアニメ版「テニスの王子様」がネット配信された後、本家カートゥーンネットワークチャンネルでの放送枠に移行したこともあるため、「アイシールド21」もテレビ放映される可能性があります。
また、子供向けのNFLサイトとも提携することから、スポーツを楽しむ子供達にもスポーツアニメに親しんでもらうチャンスです。
Anime News Networkの記事(英語):
Japan's Top Anime Series Eyeshield 21 Debut on Toonami Jetstream
Toonami Jetsream
http://www.toonamijetstream.com/
アメリカ発祥の3大スポーツといえば…バスケ、アメフト、ベースボールですね。すでにバスケとアメフトには動きがあるので、次はベースボール?とも思えるのですが、野球に関しては近年大きな動きはないようです。
「巨人の星」や「タッチ」、「ドカベン」、「キャプテン」など名作野球漫画やアニメはいくつもありますが、いずれもアメリカデビューは果たされていません。(あ、「逆境ナイン」も含めないとダメですか…?笑)
野茂にはじまり、イチローや松井などメジャーリーグで活躍する日本人選手も生まれてきているのに…なぜなんでしょう?やはり「野球」と「ベースボール」の間には越えなければならない壁があるってことでしょうか?
メジャーデビューした選手も、日本とのやり方の違いに戸惑うこともあるようですし、克服するのも並大抵ではなさそうです。実際のプロでもそうですから、元々日本国内向けにつくられた作品は特に壁は厚いのかもしれません。
こうして見てみると「スラムダンク」「アイシールド21」、カートゥーンネットワークで放送された「テニスの王子様」、すべて週刊少年ジャンプ連載作品です。これまでジャンプ作品では「るろうに剣心」や「NARUTO」「BLEACH」など、どちらかというと日本のサムライ物やニンジャ物がアメリカではウケていますので、そこにスポーツ物の市場を開拓しよう、という新たな試みと捉えることができます。
日本を代表する漫画雑誌である週刊少年ジャンプには「リングにかけろ」のヒット以降、スポーツを題材とした作品は欠かせなくなっていますから、数ある中から選ばれたものの北米進出は時間の問題だったのでしょう。
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| その他アメリカ進出したスポーツ作品 |
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ジャンプ作品以外にもスポーツ漫画やアニメはいくつか北米リリースされていますが、どれも日本やヨーロッパほどのヒットには至っていません。いくつかリストアップしてみます。:
野球:プリンセスナイン
(Princess Nine/ADV/アニメDVD)2004年BOXセット発売
バスケットボール:Dear Boys
(Hoop Days/BEI/アニメDVD) 2006年BOXセット発売
サッカー:ホイッスル!
(Whistle! /VIZ/漫画)
バレーボール:紅色HERO
(Crimson Hero/VIZ/漫画)
ボクシング:はじめの一歩
(Fighting Spirit/Geneon/アニメDVD)2007年BOXセット発売 「Victorious Boxers」のタイトルでPS2ゲーム版2本を発売
(ソース:米アマゾン、カッコ内は英語タイトル/発売元/メディア)
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この中で比較的健闘しているのがゲームも出ている「はじめの一歩」でしょうか?ただし、あまり知名度が高いとはいえません。
(ゲーム評論家の間では高く評価されたようですが…)
ボクシング作品の金字塔、といえば誰でも「あしたのジョー」を思い浮かべると思いますが、残念ながら北米には進出していません。ドヤ街などさすがに時代を感じさせる内容なので、今から輸出するのもおそらく無理でしょう。(少年院だとか内容的にもキビしい気がします。)
同じ理由で、「巨人の星」や「タイガーマスク」、女子向けであれば「アタックNo.1」や「エースをねらえ!」などは内容を含め、現代版にリメイクしたものでないと輸出できる可能性は低いと思います。
ところで上のリストを見て「あれ…?」と思った方もいるのではないでしょうか?
そうです、南米やヨーロッパで大ヒットした「ボールはともだち!」のフレーズで知られる「キャプテン翼〔*2〕」がないのです。
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| サッカーは興味ナシ?のアメリカ |
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アメリカは独自のスポーツ文化を尊重する傾向があり、世界的に人気のあるスポーツにはあまり興味を持ちません。
(こうした内向きの姿勢は世界基準であるメートル法を測定基準としていないところにも現れています。)
一説には、アメリカは何でもナンバー1でないと気が済まないので、勝つことのできる自分たちがつくったスポーツにこだわるのだ、とか。(笑)
でも確かにアメリカで人気のあるスポーツは、アメリカ国外ではあまりポピュラーなものではありません。例えば野球は日本や韓国、キューバでは人気がありますが、ヨーロッパではサッカー人気に押されています。
ここで一言:
そもそもラグビーから派生した球技を“アメリカン”フットボールという時点で世界から孤立しています。通常、ヨーロッパでフットボールは「サッカー(soccer)」を指します。アメリカ人はアメフトを短く「football」と呼ぶため、会話でヨーロッパの人が間違えてサッカーのことを「football」と呼んでしまうと、何がなんだかわからなくなることがあります。
言葉がよく通じない場合、同じスポーツの話題のつもりでも、まったく違う可能性もあるわけです。アメフトは「足で蹴るよりも、プレイではほとんど手で投げたのをキャッチしたり、タッチダウンするんだから、touchballと呼ぶべきなんじゃない?」と皮肉たっぷりの冗談を聞いたことがあります。
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そんなわけで「キャプテン翼」はサッカー嫌いのアメリカではウケない、という一種ジンクスのようなものがあります。
野球選手とは対照的に、サッカーの日本人選手はヨーロッパや南米で活躍するケースがほとんどですね。こうしたことからも、スポーツものの北米展開の難しさがわかると思います。
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